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「孤独」と「お金」…高齢男性が抱える本音と実態



私が住む町は、高齢化が進む田舎町なので、町で見かけるのは若者よりも高齢者の方が多いです。
ス―パーの一角にあるフリースペース、地域コミュニティのフリースペース、公園等、無料で自由に座れる空間には、グループでお茶を飲む高齢者や、1人でふらりと訪れる高齢者が後を絶ちません。


⬛車椅子の高齢男性が話す「日常生活」

私は時々、ランチタイムに地域コミュニティでお弁当を食べます。その日も、1人席に座ってお弁当を食べていました。

すると、車椅子の高齢男性が私の隣にやって来て「今日はいい天気ですね…」と話し掛けてきました。
年齢は70代半ば位だと思います。耳が遠いようで、私が話すことはあまり聞き取れないのですが、ご自身が話す内容はとてもしっかりしていました。
男性はコミュニティの近くに住んでいるとのことで、話し相手が欲しくなると、時折ここに来るのだそうです。

男性は、とにかく誰かと話しがしたい…といった感じで、自分の話しを私に色々聞かせてくれました。
以前は奥様と2人暮らしだったけれど、数年前に突然奥様が亡くなったこと。そして、今は1人暮らしをしていること。午前と午後に1人ずつヘルパーさんがやって来て、身の回りの世話をしてくれること。

車椅子で1人暮らしって大変そうだけど、ヘルパーさんが頻繁に来てくれるなら安心だろうなぁ。話しも出来るから、寂しさも紛れるだろうし…。

男性の話しを聞きながら、そんな風に考えていた私でしたが、さらに話しが進むと、その実体はまるで違うことを初めて知りました。




⬛ヘルパーさんは時間に追われ、会話が出来ない!?

男性は「ヘルパーさんとは必要最低限の会話しかしない」と言います。
それは、ヘルパーさんが忙しいから。決められた時間内(短時間)に、料理や掃除等の決められたことをやらなければいけないので、話す余裕はまったくないと言うのです。

ヘルパーさんと言うと、高齢者と優しく話しをしてくれる…というイメージを勝手に持っていた私は、その話しを聞いて驚きました。
でも冷静に考えてみると、介護度合いによってサ―ビス時間や内容が決まるヘルパーさんには、家事や介護に必要な最低限の時間しか与えられていないのかもしれません。だとするとヘルパーさんも余裕がなく、話しをする暇もないのは納得です。

ただ、そのような状態は、要介護者の家族も知っておく必要があると思います。
と言うのも、福祉に詳しい知識のない私のように「ヘルパーさんが来るから寂しさも癒える」と勝手なイメージを持つ方もいると思うのです。ところが、実際は会話する時間がないとなると、要介護者の寂しさはいつも募っている可能性があるのです。
私が出会った男性は、かろうじて車椅子で出歩ける状態でしたが、もしも1人暮らしで家からも出られない身体状況だったとしたら…孤独感が強くなり、精神的な病いを患ってしまう可能性も少なくはありません。
そのような事態を防ぐ為にも、家族はその人の「寂しさ」まで考えて、何か対策をたてる必要があると思うのです。



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⬛孫は可愛いけれど、お年玉を渡すのがツライ…。

私が話した男性には、遠方に暮らす息子さんがいるそうです。息子さんが、男性の元に来るのは毎年1回お正月のみで、お嫁さんと3人の子供を連れて来るのだそうです。





男性は孫の顔を見られるこの日をとても楽しみにしているそうなのですが、その反面で恐怖にも感じているそうです。というのも、年金暮らしの男性にとって、3人分のお年玉を用意するのは至難の技だからです。
男性はとても辛そうな顔をして、この話しをしていました。おそらく生活を必死に切り詰め、自分の楽しみも我慢して、ようやくお年玉を工面しているのではないかと思います。
それでも孫達が来たときには、そんな苦しさは一切見せずに「よく来たね!」と明るく迎えているに違いありません。
そんな光景を思い浮かべると、複雑な心境で胸が苦しくなってきました。

でも、おそらく男性の息子さんは、男性がそんな状況だということはまったく知らないのではないかと思います。


とある日の、男性との会話…。
ほんの40分程度でしたが、男性は見知らぬ私に本当にたくさんの話しをしてくれました。
そこには、高齢者が抱える様々な問題が凝縮されていました。


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プロフィール

できれば親孝行

Author:できれば親孝行
将来「4人の高齢者」を夫婦2人で抱える可能性がある40代女性です。

介護の知識ゼロでしたが、少しでも今後の不安を解消したくて介護情報を調べ始めました。
まだ介護は始まっていませんが「今から知っておいた方がいい事」を中心にどんどん綴っていきたいと思います。

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